Posting on 7 Nov 201760回目を迎えた弦楽器フェアが一昨日までの3日間盛大に開催されました。今回弾かせていただいたのが31挺、演奏前に唯一音を出せる機会が1挺につき1分程度のフィッティングですが、今回は普段の僕の音の出方をよく知る共演ピアニスト・佐藤彦大君の意見も聞きたいと思い参加してもらいました。各楽器と曲の組み合わせが僕と佐藤君でほとんど一致していたのは、とても嬉しいことです。
フィッティングが終われば楽器たちは展示場に戻り各ブースで来場者の方々が試奏されるため、コンサート自体が僕にとってその楽器では初めての演奏となり全ては一発勝負、持ち時間7分の中に凝縮された楽器との濃密な対話となります。
楽器の持つ可能性をどこまでも引き出したいという気持ちで古典から超絶技巧曲まで取り入れてみましたが、最初は楽器がびっくりしていてもそのうち楽器のほうから声を出そうとしてくれているのが僕の身体にも伝わってきます。
ヴァイオリン「私そんな声出せないわ~!?」
僕「いや、君ならできるはずだ!」
ヴァイオリン「えっ!?無理~~~!」
僕「ならばこういう弾き方ならどうかな!?頑張って!」
ヴァイオリン「こ、こうかしら~~~~♪」
僕「素晴らしい!!」
31挺と演奏中に繰り広げていた会話は本当にこんな感じです。だから弾きながら時々笑みがこぼれることも。ステージに出る前には楽器たちにそっと触れ「よろしくね」と声を掛け、演奏後は同じく「お疲れさま」と労う。僕にとって今年で4回目となる弦楽器フェアの試奏コンサートでしたが、毎回思うのは弾き終わり製作者のもとに帰ってゆくのを見るのがちょっと寂しいです。製作者の愛情が込められ一緒にステージを頑張ってくれた楽器たち、どこかでまた会えると良いね!
ご来場の皆様、製作者の皆様、スタッフの皆様、そして素晴らしいサポートをしてくれた佐藤君に、心より感謝いたします。
さて、フェア3日間の演奏を終えた「黒服ブラザーズ」。一時間しか違わない出発時刻で明日から僕はパリ、佐藤君はスペイン。お互い頑張りましょう!